海外人材を採用する為の手引き

グローバル化が進む現代において、優秀な人材を確保するためには、海外からの人材採用がますます重要となっています。多様なバックグラウンドを持つ人材を採用することで、企業は新たな視点や技術を取り入れることができ、国際競争力を高めることができます。本記事では、海外人材を採用する際の具体的な手順と注意点について解説します。

海外人材の採用には、五つ重要な手順があります。

STEP 1

求人サイトにアカウント登録して情報を掲載

ボスジョブホームページ:https://bossjob.jp/ja

海外人材の採用を効果的に進めるためには、信頼性の高い求人サイトにアカウントを登録し、求人情報を掲載することが重要です。例えばBossjobを利用することで、専門的な人材にリーチできます。Bossjobでは、世界中で300万人以上の求職者が登録しており、企業向けに法律的なコンサルティングサービスも提供しています。また、AI機能を使用し、タイトルを入力するだけで詳細な求人情報を瞬時に作成することができ、求職者側にも相応しい職務の情報を作成可能です。このような優れたサイトにアカウントを登録し、求人情報を掲載することで、貴社の魅力や職務の魅力を特定の海外人材に効果的に伝えることができるでしょう。

STEP 2

面接を行う前に応募者のビザ情報を確認

海外からの応募者との面接を行う前に、ビザの種類、職務内容、適用される条件などの情報をしっかり確認することが大切です。そうしないと、雇用が不可能になるリスクが高まります。

まず、就労ビザの取得条件には2つの要件があります。少なくともその1つを満たす必要があります。

条件 1

求職者が卒業した学校での専攻内容と、対象職種が同様のものであること。

日本では専門性のない単純労働の外国人の就労は認められていないため、技術・人文知識・国際業務ビザでは、大学や専門学校で専攻した専門知識を利用して日本で働く場合にのみ、就労が可能です。

確認必要な書類

学歴についての書類:卒業証明書や成績証明書など

採用職種についての書類:雇用契約書や採用理由書など

条件 2

採用職種について10年以上の実務経験があること

条件1を満たせない場合求職者が本国で10年以上該当実務や関連業務がある場合、ビザの取得が可能になります。

確認必要な書類

外国人の職歴についての書類:過去の勤務先の在職証明書、その他職歴がわかる資料

採用職種についての書類:雇用契約書や採用理由書など

日本で就労できる職種

続きまして、日本で就労できる職務種が以下の18種類となります。

・教授: 大学教授や助教授、助手など

・宗教: 僧侶や宣教師など宗教に関わる職業

・報道: アナウンサーや新聞記者、雑誌記者、編集者、報道カメラマンなど

・経営・管理:経営者や会社役員など

・法律・会計業務: 日本の資格を有する弁護士や司法書士、会計士、税理士など

・医療:日本の資格を有する医師や看護師、薬剤師、療法士などの医療現場に携わる職業

・研究: 研究所に属する研究者や調査員など

・教育: 小学校や中学校、高等学校の教員など

・技能・人文知識・国際業務: IT技術者や外国語教師、通訳、理工系技術者、デザイナーなど

・企業内転勤: 外国で就業しているが同一企業の日本支店に転勤する者

・介護: 介護福祉士の資格を有する介護士など

・興行: 俳優や歌手、演奏家、ダンサー、スポーツ選手、モデルなど

・技能: 調理師や調教師、パイロット、スポーツトレーナー、ソムリエなどの特殊な分野において熟練した技能 が必要な職業

・特定技能: 特定産業分野に関する相当程度の知識または経験を必要とする技能や熟練した技能を要する産業に 従事する者

・技能実習: 技能実習生

・高度専門職:法務省が指定するポイント制における評価で一定値を超えている高度外国人人材

・外国: 外国政府の領事機関の構成員とその家族、交使節団の構成員

ビザ情報の確認と関連書類の準備が極めて重要です。適切なビザを取得するためには、求職者が日本で就労可能な職種であることや、必要な学歴や職歴を満たしていることを確認することが不可欠です。この事前確認を怠ると、採用プロセスが大きく遅れる可能性があります。

STEP 3

雇用契約書を作成

海外人材を採用するための雇用契約書は、日本人と外国人を採用する場合のものと違いはありません。ただ、それはビザ申請する際に必要なため、申請する前に作成完了するのは重要なポイントとなります。

STEP 4

就労ビザの申請手続きを進行

就労ビザは企業所在地を管轄する入国管理局にご申請ください。

各地区の入国管理局情報:https://www.moj.go.jp/isa/about/region/index.html

申請手続き実際の流れ

  1. 雇用する企業が「在留資格認定証明書」を日本の入国管理局に申請する
  2. 在留資格認定証明書」発行後、書類を外国にいる内定者に送付する
  3. 内定者自身が現地の日本大使館に就労ビザを申請する

ご注意の点

ビザの審査には一ヶ月から三ヶ月程度時間がかかります。尚、発行されていたから三ヶ月以内に日本に入国しない場合は、ビザは無効となります。

在留資格認定証明書を申請するための必要書類

・在留資格認定証明書交付申請書

・外国人本人の証明写真(縦4センチ×横3センチ)

・返信用封筒(宛先を明記して434円切手を貼り付けたもの)

・学歴または職歴を証明する書類(大学または専門学校の卒業証明書、卒業見込み証明書あるいは過去の勤務先の在職証明書など)

・パスポートのコピー

・本人の履歴書(学歴・職歴を記載したもの)

・前年分の従業員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表のコピー(受付印のあるもの)

・会社の登記事項証明書

・会社の定款のコピー

・会社案内またはホームページのコピー

・直近年度の貸借対照表、損益計算書のコピー

・採用理由書

・雇用契約書

就労ビザ審査項目

審査項目1:外国人の学歴、職歴と採用職種の関連性

「外国人が卒業した大学や専門学校での専攻内容に関連した職種での採用であること」または、「採用職種について10年以上の実務経験があること」(国際業務の場合3年以上)が必要であり、この点の審査が行われます。

審査項目2:海外人材前科の有無

犯罪歴があるとビザを取得できません。

審査項目3:自社の財務状況

財務状況が悪く企業としての安定性がないと判断された場合は、ビザは取得できません。

財務状況については、基本的には、直近年度の貸借対照表、損益計算書や従業員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表で審査されます。

赤字が続いている企業やまだ設立して間もない企業については、財務状況の点でビザが不許可になることがありますので注意してください。

審査項目4:外国人の給与水準

日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受ける。

STEP 5

雇用開始

就労ビザを取得したら、雇用を開始することができます。ただし、注意点が2つあります。

注意点1:雇用後はハローワークへの届出が必要

外国人を雇用した場合、ハローワークへの届出が法律上義務付けられています。ただし、外国人が雇用保険に加入する場合は、雇用保険の手続き(雇用保険被保険者資格取得届)をすることで、届出を兼ねることができます。外国人が雇用保険に加入しない場合は、外国人雇用状況届出書を作成してハローワークに提出ください。

注意点2:担当業務には制限があることに注意

技術・人文知識・国際業務ビザの在留カードには「在留資格に基づく就労活動のみ可」と記載されています。外国人従業員は日本人従業員と異なり、担当業務に制限があることに注意してください。例えば、技術・人文知識・国際業務ビザで就労している外国人従業員が単純労働をすることは、不法就労として、犯罪になる可能性があります。

海外人材の採用は、企業にとって大きな成長機会となりますが、同時に多くの課題も伴います。適切な手順と準備を行うことで、優秀な人材を確保し、企業の国際競争力を高めることができます。今回紹介した手引きを参考に、効果的な採用活動を進めてください。

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