韓国人の採用を解説

優秀な外国人材を獲得する上で欠かせないのが韓国人採用です。

韓国人は日本との親和性が高く、優秀な人材が沢山いるのを知っていますか？

本記事では韓国人雇用について、メリットや注意点、具体的な雇用の流れを解説します。

優秀な韓国人材を獲得して、人手不足を解消しましょう。

1. 韓国について

韓国人雇用を考える上で大切な韓国という国について紹介します。

• 韓国での就職事情
• 日本で働く韓国人が増えている
• 韓国の平均賃金
• 韓国の主要産業

(1) 韓国のでの就職事情

韓国では大手企業と中小企業の給料に大きな差があるため。多くの若者が大手就職を目指します。韓国が学歴社会と言われるのも、よい大学に進学し、大手企業に就職することが重要であるからです。そのため韓国では、大学を卒業せずに仕事を探しながら学生をしたり、国内で就職できずに海外就職をしたりする人もいます。韓国では大手企業に就職することがゴールと考えられているのです。

(2) 日本で働く韓国人が増えている

現在、日本で働く韓国人が増えています。令和6年6月末時点で、日本に在留している韓国人は411,043人で、世界3位です。

※参考：法務省

日本で働く韓国人が増えているのは、韓国の雇用情勢の悪化が関係しています。

韓国統計局によると2024年12月の失業率は3.7%で、2021年6月以来最高の数値です。

日本の失業率は2.6%なので、日本よりも雇用情勢が悪いと言えます。

※参考：NHK

このような理由から安定した雇用を求めて日本での就労を選択する韓国人が増えています。日本は高学歴ながら仕事に就けていない隠れた優秀な人材を確保できる可能性があるのです。

(3) 韓国の平均賃金

韓国の平均賃金は20〜30万程度と日本と大きく変わりません。

ただし、大企業と中小企業、正社員と非正規社員の格差が大きい点は日本と異なります。

円安などの影響もありますが、比較的給与差が無い状態で韓国人を採用できます。

(4) 韓国の主要産業

韓国の主要産業は以下の通りです。

• 電気・電子機器
• 自動車
• 鉄鋼
• 石油化学
• 造船

特に韓国はIT先進国として有名なので、エンジニアやデザイナーを志望する韓国人が多いのが特徴です。また、飲食、ファッション、美容なども人気があります。

(5) 韓国人雇用のメリット

韓国人雇用のメリットは以下の通りです。

• 高いレベルで日本語を理解できる人が多い
• 日本文化への理解度が高い
• 優秀な即戦力を確保できる

(6) 高いレベルで日本語を理解できる人が多い

韓国人には高いレベルで日本語を理解できる人が多くいます。

2021年度に行われた海外日本語教育機関調査によると、日本語を学んでいる韓国人は470,334人で世界3位です。

※参考：国際交流基金

韓国人に日本語を理解できる人が多いのは以下のような理由が考えられます。

• 第二外国語で日本語を選択している
• アニメや漫画から学んでいる
• お互いの国に旅行する人が多い
• 文法が同じ

韓国の中学校・高校では第二外国語として日本語を選択でき、ほとんどの生徒が日本語を選択するそうです。アニメや映画から独学で学んだり、旅行をきっかけに喋れるようになったりする人もいます。

また、日本語と韓国語の文法が似ているので学習しやすいという点も大きいでしょう。

既にある程度日本語を理解できる外国人を採用できるのは、韓国人雇用の大きなメリットです。

(7) 日本文化への理解度が高い

韓国人は日本文化への理解度や適応力が高いと言われています。

韓国には年上を敬うという文化があるため、年功序列という考え方や日本での働き方に馴染みやすいのです。日本は肩書が優先されるイメージが強いですが、実力主義の考え方が広まり始めているので、実力主義の韓国人とも相性が良いでしょう。

ただし、質を重視する日本人とスピードを重視する韓国人では意見が衝突するケースも考えられるので、相互理解が必要です。

(8) 優秀な即戦力を確保できる

日本での就労を希望する韓国人には優秀な人材が多くいます。

雇用情勢が不安定な韓国で失敗しただけで、実は高学歴で実力のある人材が溢れています。

優秀な韓国人を採用できれば、即戦力として活躍してくれるでしょう。韓国人は学歴社会や兵役などを経験してきているため、精神的にタフな面も魅力です。

2. 韓国人雇用の注意点

韓国人雇用にはいくつか注意点もあります。

• プライドが高い
• 日韓関係の悪化による衝突
• 文化の違い

(1) プライドが高い

韓国人はプライドが高く自己主張が強い性格です。

ストレートに物を言うことが多く、血の気も多いため、社員同士のトラブルに発展することも考えられます。一方で、注意や指摘の仕方を間違うと、傷ついてしまう一面もあります。

お互いの性格の違いを理解して、寄り添うことが大切です。

(2) 日韓関係の悪化による衝突

韓国の一部では反日教育が行われており、日本によいイメージを持たない韓国人もいます。

もし、反日運動が活発化して日韓関係が悪化すれば、社内にも影響を及ぼす可能性があります。一方で、なぜ反日家の韓国人を採用しているのかという日本側の意見も出てくるでしょう。

しかし、現在は反日教育を受けていない韓国人も沢山います。自ら日本で働きたいと考えている韓国人は反日感情を持つ人は少ないので、そこまで心配する必要はないでしょう。

(3) 文化の違い

韓国と日本には以下のような文化の違いがあります。

• 韓国では昼食代がでる
• 韓国では雑談がOK
• 韓国では年上を敬う

韓国では基本的に昼食代が支給されます。

日本では昼食代の支給は一般的ではありませんが、交通費は支給されることがほとんどです。そのため、韓国人は昼食代が出ないと「良くない会社なのでは？」と思ってしまう可能性があります。昼食代や交通費の有無について事前に伝えておきましょう。

また、韓国では基本的に雑談が許されています。

雑談はコミュニケーションの一部で、雑談を通して仲を深めていくという考えがあるためです。日本では雑談をせず仕事に集中して取り組むことが美徳とされているため、他の社員が良くない印象を持つこともあるでしょう。日本での仕事中のルールを共有しておくことが大切です。

さらに、韓国では年上を敬う文化があります。

日本でも年上を敬う文化はありますが、韓国では役職よりも年齢を重視する点が異なります。例えば、年下の上司が居た場合、対応に違和感を持つ場合があるかもしれません。年齢を重視するのか、役職を重視するのか、どちらが正解という訳ではありませんが、事前に共有しておくことでコミュニケーショントラブルを防げるでしょう。

3. 韓国人雇用の流れ

韓国人雇用の流れを現地にいる韓国人を雇用する流れと日本にいる韓国人を雇用する流れに分けて解説します。

(1) 現地にいる韓国人を雇用する流れ

現地にいる韓国人を雇用する流れは以下の通りです。

1. 募集をかける
2. 書類選考・面接
3. 内定
4. 雇用契約
5. 在留資格認定証明書の申請・交付
6. ビザの申請・発給
7. 就労開始

(2) 日本にいる韓国人を雇用する流れ

日本にいる韓国人を雇用する流れは以下の通りです。

1. 募集をかける
2. 書類選考・面接
3. 内定
4. 雇用契約
5. 在留資格変更許可申請
6. 就労開始