外国人採用における面接注意点

外国人採用

外国人採用における際に欠かせないのが面接です。

しかし、「面接ではどんな点に注意すればよいの?」「どんな質問をすれば良いかわからない」とお悩みではありませんか?

本記事では外国人採用における面接の注意点、面接での質問例を解説します。スムーズに外国人採用を行うためにもぜひ参考にしてください。

1. 外国人採用における面接の注意点

外国人採用における面接の注意点を紹介します。

①在留資格を確認する

まずは在留資格の確認を行いましょう。

在留資格には就労できるものと就労できないものがあります。また、在留資格によって就労できる業務や就業できる職業がきまっています。在留資格を持たない外国人を採用したり、在留資格にマッチしない業務をさせたりした場合、外国人と企業の両方にペナルティが課されます。そうならないためにも、在留資格の確認は重要です。

在留資格は「在留カード」で確認できます。

在留カードとは外国人が日本で滞在するために交付されるカードで、氏名や生年月日、在留資格や在留期間、就労の可否などが記載されています。

在留カードでは以下4点を確認しましょう。

  • 在留資格
  • 在留カードの有効期限
  • 在留期間
  • 就労制限の可否

まずは在留資格の種類を確認します。

在留資格は29種類あるので、自社の業務とマッチしているかの確認が必要です。

次に在留カードの有効期限と在留期間を確認します。

在留カードの有効期限が切れている場合、不法滞在の可能性があるため、採用は避けましょう。また、在留期間を確認し、どのくらいの期間働いてもらえるのかも確認します。

就労制限の可否の確認も重要です。

先ほども説明したように、在留資格があるだけでは就労できません。「就労不可」と記載がある場合には、雇用できないので注意しましょう。

※資格外活動許可を得ている場合は特定の条件下で就労できるケースもある

②日本語レベルを確認する

採用後、スムーズに業務を進めるためには、日本語レベルの確認が重要です。

例えば、技術レベルが高く経歴が優れていても、日本語レベルが低い場合、力を十分に発揮できません。日本語レベルが極端に低いと、コミュニケーションエラーやスケジュール調整のミスが起きたりする可能性もあるでしょう。

日本語レベルは日本語能力試験の認定レベルで確認できます。

日本語能力試験の認定レベルとその能力は以下の通りです。

  • N1:幅広い場面で使われる日本語を理解することができる
  • N2:日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる
  • N3:日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる
  • N4:基本的な日本語を理解することができる
  • N5:基本的な日本語をある程度理解することができる

参考:日本語能力試験JLPT

数字が少ないほど、日本語レベルが高くなります。

ただし、認定レベルはあくまで目安なので、面接を通して実際の日本語能力を確認することが大切です。

③労働条件の確認を行う

労働条件の確認は雇用後のトラブルを防ぐために大切です。

日本語レベルが低い外国人もいるので、時間をかけてわかりやすく伝えましょう。

主に重要となる項目は以下の通りです。

  • 年収の計算方法
  • 残業代、住宅手当、交通費
  • 勤務時間
  • 社会保険の加入の有無

面接者の母国語で作成した労働条件通知書を用意すれば、後から知らなかったというトラブルも起きにくいでしょう。

④履歴書の内容を口頭でも確認する

外国と日本では履歴書の書き方や捉え方が異なる場合があります。

例えば、大学の在籍年数が4年ではなく3年や5年のケースや、インターンシップや試用期間を履歴書に書かないケースがあります。さらに、日本語レベルを相当レベルで記載したり、実際に取得していない資格を記載したりしているケースもあります。

履歴書に載っていないキャリアの確認や内定後のトラブルを防ぐためにも、履歴書に記載されている内容を口頭で再度確認しましょう。

⑤国民性や文化違いを理解する

日本人と外国人では文化や国民性に違いがあります。

あらかじめ違いを理解しておくことで、雇用後のトラブルを防げるでしょう。

例えば、日本人はまじめな国民性なので面接に遅れてくるケースなどはそこまで多くありません。しかし、外国人は面接に遅れてきたり当日キャンセルをしたりするケースも考えられます。面接候補者を多めに準備したり、数日前からリマインドを行ったりするなど、対策しましょう。

また、文化的な問題もあります。

例えば、イスラム教徒は1日に5回礼拝をおこなったり、食べられないものがあったりします。礼拝場所を提供したり、食べられない物を事前に確認したり、外国人をサポートしましょう。

外国人採用における面接での質問例

外国人採用における面接での質問例を紹介します。

どんな質問をすれば良いか迷った際に役立つ内容です。

⑦現状や志望動機を確認する基本的な質問

現状や志望動機を質問することで、基本的な日本語でのコミュニケーションスキルを確認したり、お互いの認識をすり合わせたりできます。

具体的な質問例は以下の通りです。

  • 簡単な自己紹介をお願いします
  • 弊社で働こうと思った理由を教えてください
  • なぜ日本で働こうと思ったのですか?
  • どのくらい日本で働く予定ですか?
  • 日本でどのように暮らしていきたいですか?

⑧スキルを知るための質問

応募者が現在持っているスキルや資格を知ることで、どこまで任せられるのか、どんな仕事なら活躍してくれるのかがわかります。企業と応募者のミスマッチを防ぐためにも大切な質問です。

具体的な質問例は以下の通りです。

  • どのような資格を持っていますか?
  • どのような仕事を経験してきましたか?
  • 日本語はどのくらい話せますか?
  • あなたの強みを教えてください
  • 働いていて失敗したことはありますか?
  • 失敗をどのように乗り越えましたか?

⑨パーソナルな部分を知るための質問

長く仕事を続けていく上では、能力だけでなく、人柄も重要です。

パーソナルな質問は性格や人となりを知るためにも大切です。比較的答えやすい質問が多いので、面接者も答えやすく、リラックスできます。

具体的な質問例は以下の通りです。

  • あなたはどんな性格ですか?
  • 周りの人からはどんな人だと言われますか?
  • 休みの日は何をしていますか?
  • 日本の好きな所を教えてください
  • 趣味を教えてください
  • 友人や家族と喧嘩した時、あなたはどうしますか?

⑩これからのキャリアについての質問

これからのキャリアについて質問することで、仕事に対する熱意や向上心を計れます。

現時点で技術力が足りていない場合でも、向上心があればスピーディーな成長が期待できるでしょう。

具体的な質問例は以下の通りです。

  • どのような仕事を行いたいですか?
  • 将来はどのような役職に就きたいですか?
  • 3年後、5年後、10年後の理想を教えてください
  • 日本での夢や目標はありますか?
  • どのくらい日本語を喋れるようになりたいですか?
  • どのくらい日本で働く予定ですか?
  • 何か質問はありますか?

2. 外国人採用を行う具体的な流れ

外国人採用を行う具体的な流れを紹介します。

①募集

まずは自社サイト、求人サイト、人材紹介会社などを利用して求人を募集します。

即戦力外国人材の採用なら「bossjob」がおすすめです。

bossjobで外国人を採用する

②在留資格の確認

外国人から応募がきたら、在留カードなどを用いて在留資格を確認します。

先ほど紹介した在留資格の確認方法を参考に、就労可能かどうかを確認しましょう。

在留資格と併せて、履歴書や職務経歴書の確認も行います。

③面接

在留資格や書類などに問題が無ければ面接を行います。

先ほど紹介した外国人採用における面接での質問例などを参考に、自社とマッチする外国人を選考しましょう。

④雇用契約

採用が決まったら雇用契約を結びます。

採用者の母国語で雇用契約書や労働条件通知書を作成し、本人に交付します。

海外では「契約書に書かれていないことはやらなくてよい」と判断する文化があります。勘違いやトラブルが起きないように、重要な事項は全て契約書に明記しましょう。

⑤在留資格申請等

海外に住む外国人を雇用する場合は、在留資格の申請と取得が必要です。

既に日本に住む外国人を採用する場合は、在留資格の変更を行います。

外国人本人が行う場合や企業が行うケース、両方があります。

また、様々な書類を準備する必要があります。時間に余裕をもって手続きを進めないと、入社時期が遅れてしまうケースもあるので注意しましょう。

⑥雇用開始

在留資格が取得できたら、外国人の受け入れ体制を整え、雇用開始です。

入社までには、住居の確保や銀行口座の開設、航空券の手配など様々な準備が必要です。外国人本人だけでは難しい準備もあるので、企業でサポートしてあげましょう。

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