外国人採用【フィリピン人採用編 基礎編】

フィリピン人は、在日労働者数が22万人を上回り、国籍別では第三位に位置しています。(厚生労働省の発表1月26日)日本の人材不足を解決するために、フィリピンの人材は欠かせない存在であり、その重要性はますます高まっています。ただし、フィリピン人を採用する際には、まずフィリピン独自のルールを認識しなければなりません。そのルールの中で、一番重要なのは:

フィリピン人材の直接雇用は禁じられています!

フィリピン政府は、フィリピン人労働者の保護を目的として、日本の求人主がフィリピン現地に赴いて直接雇用することを禁止しています。

海外雇用主は必ずDMW認定の送り出し機関を通じて採用手続きを行う必要があります。この手続きは複雑で、多くの手間がかかります。

この記事では、フィリピン国籍者の独自の採用ルールと対策を完全解説いたします。採用担当者の皆様はぜひ、フィリピン人材雇用のコツをご覧ください。

まずは、二つ重要な機関を認識しましょう。

DMWとは?

DMWロゴ

DMW(旧POEA)は、「Department of Migrant Workers(移民労働省)」の略称で、海外で働くフィリピン人労働者の権利と福祉を保護するために設立された政府機関です。海外企業がフィリピン人を雇用する際には、DMWの就職先の調査を受けなければなりません。

さらに、DMWに認定された送り出し機関のみが、海外に人材を送り出すことが可能です。

MWOとは?

MWO(旧POLO)は、海外で設立され、フィリピン人の海外雇用を管理し、適正な労働条件を確保するためのDMWの出先機関です。MWOは現地のフィリピン人労働者のサポートを行い、海外雇用プログラムの監督を行います。

日本では、東京の駐日フィリピン大使館と在大阪総領事館の移住労働者事務所に拠点があります。

それでは、フィリピン人材を採用する為の手続きを説明いたします。

フィリピン人材を雇用する手続き

まずフィリピン人材の雇用には、海外就労認定証OEC(Overseas Employment Certificate)の取得が必要です。

フィリピン在住者の雇用

  1. DMW公認の送り出し機関と連絡し、契約を結ぶ。 参考はこちら:www.otit.go.jp(外国人技能実習機構の発表)
  2. 書類を整え、オンラインまたは郵送でMWO東京、あるいはMWO大阪に出願する。審査期間は約2週間から3ヶ月。
  3. 書類審査を通過した後、MWOの承認印のある提出書類が返送され、面接の予約が可能になる。
  4. MWO現場で採用の目的や事業内容についての面接を受ける。その面接は主に英語で行われるが、通訳を用意することもできる。
  5. 通過後、MWOからもらった許可書類(Original MWO-Verified Document)を送り出し機関に送付する。
  6. 送り出し機関がその書類をDMWに提出、認可をもらった後に人材の募集を開始できます。
  7. 内定者を決めたら、出入国在留管理局へ在留資格認定証明書交付申請を行って、COE(認定証明書)を受け取ります。
  8. フィリピン人材がCOEを現地の日本大使館に提出し、就労ビザを受けます。
  9. フィリピン人材本人が、送り出し機関に海外労働福祉実施、出国前オリエンテーションや健康診断を申請する。その後、BM Online(Balik-Manggagawa Online)でアカウントを作成し、送り出し機関とともにOEC(Overseas Employment Certificate)を申請する。
  10. OECが発行された後、出国審査の際に提出することで、海外就労が可能になります。
  11. 日本に到着し、在留カードを受け取った後に、就労開始です。

注意点:OECの有効期限は60日間のみ、その間に出国するための書類の取得が必要です。

日本在住者の雇用

身分系(永住者、日本人の配偶者)以外の在留資格の場合、DMWの審査が必要です。企業の採用担当者が直接DMWに申請する必要があります。フィリピン人が海外で働くために出国する際、OEC(Overseas Employment Certificate)が必須となるため、在留資格を取得しても適切な手続きを経ないと帰国後に再入国できない可能性があります。

また、日本国内で在留資格を変更した場合でも、OECを取得するためには海外在住者の採用と同じくMWOへの申請手続きが必要です。


フィリピン人材を雇用する際は、DMW(旧POEA)およびMWO(旧POLO)の手続きに従うことが重要です。適切な手続きを踏むことで、労働者の権利を保護し、スムーズな雇用を実現できます。特にOECの取得は必須であり、フィリピン国内での手続きが必要となります。

Bossjobには送り出し機関の現地パートナーがいますので、Bossjob経由で採用が決まった場合にも、送り出し機関パートナー経由での手続きが可能です。

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